伊図透「銃座のウルナ」(5)-(6)

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知ってれば... 知ってれば
ウルナに出会う前に 私が殺してやったのに

トホマの正体に気が付いたのに、それでも共に生きる道を選んでしまうのか...。誰も幸せにならないとわかっているのに。第三者の視点での最善手は、正体がわかった時点でトホマを射殺するか警察に突き出すことだったはずで、そうしなかったためにトホマの苦しみは続き、ウルナに暴力をふるい、殺人は続き、最悪の結末を招いてしまったわけですが。

唐突に出てきたように思える「白虹の狼」ですが、読み返してみると序盤で一度名前が出てますね。本名ではないのでしょうがタパスさん、何気ない会話のうちにこっそりジャブを入れてくるのがいい感じに嫌な感じです。ちょっとルンゲ警部みたいですね。

■そうだったカレットの本名ってカレチクだったよな
■一瞬「誰?」って思っちゃったよ
■ラドーのルックスが思ってたのとかなり違った
■5巻時点でチュリッカはあのセーターのデザインが何なのか気がついてる
■エヲンはカレットとちょっと似てるのでよくない予感がする
■炎から雪に変わっていくページ、美しいなあ
■次巻で終わりか...

本作品のSF要素はよく考えたらあのブルィ型認識票しかないわけですが、実験終了後に外した認識票をきっちり回収した描写がないので、そこでちょっと話がわかりにくくなっている気がします。おそらく軍は認識票を回収するために、戦地に埋めてほしいと願っていたカレットの遺体を掘り返しており、認識票が紛失していることに気がついているはずなのです。

あのヤバイ認識票を誰もが持ち帰っているとしたらちょっとガバガバすぎるし、チュリッカが持っていた認識票と、ウルナがトホマの正体を確認した認識票は破損状態が似通っており同じカレットの遺品なのではないかと思っています。時系列的には、

カレットの遺体からウルナが回収し、何らかの手段で持ち出す(たぶん)
4巻、ウルナはトロップ行きの列車の中で認識票を手に持っている
チュリッカはウルナと同居中、夜中にちゅぱちゅぱしてる
ウルナは湖畔でトホマの正体を確認、「友達の形見」発言
5巻、チュリッカが失踪したウルナの部屋で拾う
6巻、火事の中襲われたチュリッカが使用し「殺せ!」

ではないかと思います。英雄だから目こぼしされていたのかもしれませんが、おそらくタパスさんあたりがそのうち回収に来るのではないでしょうか。

それにしてもあの認識票の機能が何度考えても謎だ...。